スポーツ (2003.10.11)

  • ちょっとヒネた独り言を。基本は阪神ファン。オリンピックもワールドカップも世界陸上も大好き。
  • 1999年から2000年についてはこちら


  • 野球(2003/10/11)

     終わった終わった。シーズン回顧は全日程が終わってからやるとして、とりあえず阪神の全選手の打率と防御率を並べてみた。阪神で最も打率の高いバッターはと見ると…3割4分の今岡ではない。3位沖原3割4分1厘。立派なもんだ。2位佐久本5割。10イニング15失点よりはこの2打数1安打の方が価値ありかも。そして1位喜田10割。誰なんだ?続いて防御率。井川の2.79は素晴らしいけど、井川より上に6人。2、3、4位のリガン、ウィリアムス、安藤は誰もが認めるであろう。5位の三東は今後に期待。6位の金沢はもう少し高く評価すべきかも。そして1位は柴田。知らんぞ。

  • 野球(2003/9/15)

     よっしゃあぁあぁ!祝!喜!見事!……なんか違うな。心象はもっと穏やかである。18年前の記憶はあるが、それ以前の記憶はほとんど無い。忘れたのではなく、野球をほとんど知らなかったのだ。よって、前回と今回を比べれば、18年間の苦しみを乗り越えたという要素がある分、喜びはひとしお、爆発、炸裂…と理論的にはなるはずだが、思ったより冷静に世界柔道を見たりする。あまりにも差が離れすぎて、どんだけ負けても優勝は堅いという状況が長すぎたためと思われる。92年に優勝を逃した時のような、胸をしめつけるような感情の高ぶりは無い。道頓堀の熱狂は遠い。
     ヒーローインタビューには意外性が無い。インタビューアにも責任はあるが、常に台本どおり感が漂う。しいて言えば、檜山には安心感があり、広沢にはサービス精神を感じるが、たかが知れている。それに対して、星野監督はコメントが巧みだ。昨年の最終戦も今日のスピーチにも感心した。今後の消化ゲームには、日本シリーズから来期に向けて、コメントの向上を期待したい。

  • 野球(2003/7/31)

     阪神6-9横浜。行ってきました甲子園。初回に打者一巡で4点取って楽勝ムード。しかし、ホームラン4本に沈む逆転負け…。まあもはやどうころんでも優勝は間違い無いだろうけどねえ。以下、大筋には関係無さそうなミニ情報。三東というピッチャーは左腕で球が速く良さそうに見えました。吉野のかわりに左のセットアッパーってのも考えられるかもしれない。あと、横浜の加藤はやっぱりすごいと思う。サイドスローで149kmとか出てたもんね。ギャラード取ったけど、抑えは加藤で良いと思う。

  • 野球(2003/6/3)

     阪神10-5中日。行ってきました倉敷マスカットスタジアム。前回甲子園に行ったときはノーゲームだったので、風船飛ばすのも六甲颪を歌うのも、何より目の前で阪神が勝つのを見るのも初めてだ。楽勝ムードが一転、肝を冷やす展開になりながらも打ち勝つ。八木八木八木という試合。良かった良かった。99%阪神ファンとかいうのは比喩的な表現かなと思っていたが、観衆3万人のうち、中日ファンと思われる一群の数はおそらく100人程度。99.7%阪神ファンって方が正確かも。

  • 野球(2003/4/26)

     阪神13-10広島。点数だけでもすごいが、7回終わって4-6、8回に4点とられて9点取り返すってんだからものすごい。そして粗い。パリーグで年に1回くらいあるかないかという展開だが、我が阪神がこんな試合するようになったとはねえ。まことに喜ばしいけど、投手交代を含めた中継ぎピッチャーの力は最下位時代の方がはるかに上ですな。あと、ヤクルト21-3中日ってのもちょっと見たこと無いような数字だ。自責点13って何? 

  • 野球(2003/4/6)

     現在、阪神6勝2敗。何も文句無し。先発陣は万全だし、唯一の穴と見られた藤本が大当たりしているのだから、勝って当然とも言える。この幸せな状態のうちにいかに貯金を作れるか、というのが今年のテーマかもしれない。実際には140試合あるのだから、8試合程度の結果はいくらでもひっくり返されうるのだが、横浜の立場なら、あきらめ気分も芽生えて来ようというもの。シーズン全体についても個々のプレーにおいても心理的要素が大きなスポーツだと思われる。しかし、近鉄の7勝1敗は出来すぎだよなあ。

  • K-1(2002/12/8)

     今年のK-1は今までで一番面白かったような気がする。サップに連敗しながらホースト優勝というのはあまり良いドラマとは思えないが、試合のレベルは高かった。負けたとは言え、サップをダウンさせたホーストのレバー打ち、セフォーを倒したホーストのローキックカット、 2R中盤の絶体絶命から試合終了直前にバンナからダウンを奪ったハントの粘り等が印象に残る。

  • プロレス(2002/10/21)

     サップー中西戦を見る。いやはやサップには驚かされっぱなしだ。170kgというから、貴乃花や魁皇より重いのだ。なのにあの完璧なドロップキックは何だ?これまでの巨大プロレスラーのイメージを大きく変える恐るべき肉体…アメフト最強?

  • 野球(2002/10/18)

     全日程終了。我が阪神は借金4の4位。素晴らしい。こんな好成績は久しぶりである。戦力にならなかった中堅ピッチャーを大量解雇して、派手なオフシーズンを展開するのだろうが、そう無理をしなくても、矢野さえいれば、楽にAクラスにはなれるのだと思う。1軍がずっと負け越しで、2軍がずっと勝ち越しというのはどういう事だろう。岡田は試合に勝つ術は知っているが、育てる術は知らないということか?だったら、さっさと1軍の監督にすればいいんじゃないか?どういう選手や監督やコーチであっても、変わらず阪神を応援するが、達川や西本が入って、山脇や御子柴がクビになるってのはあまり気分が良くない。まあ、それで勝てるのならかまわないが。とりあえず、井川奪三振王おめでとう。赤星盗塁王おめでとう。アリアス犠牲フライ王おめでとう。

  • マラソン(2002/10/14)

     むろんコースと気象条件の差はあるが、シカゴで女子の世界記録を更新したラドクリフの記録は、アジア大会銀メダルの清水の記録を上回っている。もはや、シカゴとプサンの差しか無いのだ。長らくデンシモとクリスチャンセンの記録で停滞していた時期は、マラソンの記録はほぼ人間の限界に達しているように思えたが、限界はまだ先にあるのだろう。そして、女子の記録はもっと伸びるのだろう。マラソンランナーがスピード練習を重視するより、有望なトラックの長距離ランナーを転向させる方が有力なのだろうか?

  • 野球(2002/10/12)

     遠山、成本、弓長、伊藤とみんなクビなのに、葛西だけ残ってるのが少し嬉しかったのだが、結局引退かよ。コーチだったから発表の時期がずれただけなのか?葛西以外は1軍か2軍で投げてたので、戦力外と見なすのは理解できるが、せっかくコーチ兼任の選手だったにもかかわらず、全く投げないままの引退というのは理解出来ない。それと、アリアスをクビにするかどうか迷っているというコメントも頂けませんな。たとえ、ノリ、金本、ペタジーニを全部獲得できたとしても、代打として十分使えるではないか。そんな金があるなら、アリアスの年棒なんてたいしたこと無いし。チームでダントツのホームランと打点をあげているのが見えないのか?どうも星野監督には不信感で一杯である。

  • マラソン(2002/9/30)

     ベルリンにて高橋尚子優勝。7戦6勝で6連勝。故障上がりで調整用のレースで楽勝。でもやっぱり物足りない。いつもそうだが、ゴールした時の余裕の表情を見ると、もっと速く走れるのだと思う。名古屋、シドニー、ベルリン、ベルリンについては前半抑えすぎてかなり損をしているのではないか?故障しない程度にほどほどに調整して前半からどーんと飛び出せば、しばらく破られない世界記録を作れるのではないか?

  • 相撲(2002/9/22)

     ずーっとアンチ貴乃花である。奇跡の復活っていうような出来すぎたドラマにならなくて良かった。周りが何と言おうと、怪我がなおりさえすれば勝てると信じ、ちゃんと12勝した事は立派である。でも、風貌といい言動といい実にユーモラスな武蔵丸に比べると、あまり面白みの無い力士だなあと思う。
     貴闘力と寺尾が引退。両者ともまわし取られたらダメの純粋押し相撲だが、体が小さく、完全に押し勝つ事はまず無く、どこかで変化や引き技で勝つという異能力士であった。端正なマスクで真面目なイメージのある寺尾と闘志むき出しなのに冷静に引き技をくらわす貴闘力。そんなはったり相撲でここまでやってきたのは立派だなあと思う。もう安芸ノ島くらいしか残ってないなあ。

  • 野球(2002/9/22)

     後半戦、ピリッとしない井川が打ちこまれ、粘り強く追いつくも中継ぎが打ちこまれ、大量失点。まあ良くある事で、早めの継投といい、いくら打たれても金沢や伊達に期待するあたりがどうも納得いかないのだが、その8回表で3-9の試合を勝つとはねえ。こういうのは3年に1回くらいだなあ。10-9というのも5xというのも実に痛快である。先発陣は十分だし、浜中や今岡も戻ってきそうだが、残念ながら今シーズンはもう終わり。特に補強しなくても怪我さえなけりゃ戦えるとは思うが、やっぱ葛西とか伊藤のような中継ぎ職人が欲しいよなあ。若手を育てようとして結構多くの目先の勝利を逃した惜しいシーズン、という気もする。 

  • 総合格闘技(2002/9/9)

      Dynamite!を見る。メインの2試合で勝ったミルコや吉田、負けた桜庭やホイスも十分強いし、面白い試合が出来るとは思うが、ノゲイラーサップ戦には大いに見劣りがする。ノゲイラだから1ラウンドしのいでスタミナ勝ちしたのであって、他の人間ではサップに勝てる気がしない。やっぱり背の高さも体重も大きな武器である。総合格闘技でもK-1のような主要な選手が全員参加するトーナメントをやれば良いと思う。でかい奴が強い事がはっきりすると思う。その上で体重別にすればいいのだ。

  • プロレス(2002/8/19)

     毎年思う事だが、G1クライマックスは面白い。プロレスは年間100試合くらいやるからK-1やPRIDEのようなリアルファイトは不可能だが、タイトルマッチとG1はリアルな部分とプロレスを支える八百長の部分が混在する。試合が30分引き分けになったり、2分足らずで終わったりするのは演出を度外視して勝とうとするからだと思う。G1のような半リアルファイトだとスモールパッケージホールドのような不意を付く固め技はかなり有力のようだ。打撃技や関節技で弱らせてなくても実際に勝負が決まってしまう。

  • 野球(2002/8/7)

     現在、阪神貯金2。檜山、アリアス、藪、坪井、星野を欠いている状況では十分評価できる戦いぶりである。ついでに言えば、葛西、伊藤、成本、ハンセル、カーライルなしで野球が出来るなんて思いもしなかった。中日時代はほとんど気にしてなかったが、星野監督ってけっこうずーっと不機嫌な顔してるんだね。どうもあれは好きになれない。

  • 相撲(2002/7/20)

     休場力士の多さが話題になっている。最近、ちゃんと見ていないので断定はしないが、今現在が最も力士のレベルが高く、しかも実力が接近しているのだと思う。小よく大を制すのは見ていて楽しいが、無差別級である以上、大きさはやはり大きな武器である。たしかに千代の富士は強かったが、今のメンバーに入れば、せいぜい万年大関程度であろう。怪我をしないための対策はもちろん必要だが、これだけの体重どおしが真剣にぶつかれば、怪我人が出るのが当然。魁皇のように明らかに怪我をしているのに出たりすると、よけいにひどい状態になる。休場力士の番付が落ちる程度を軽減し、もっと早めに休場させるのが唯一の対策だと思う。貴乃花の長期休場の原因は「痛みに耐えて頑張った」ため。年間6場所もあることを忘れてはならない。

  • 野球(2002/7/10)

     シーズン前半の我が阪神を振り返ってみる。37勝34敗1分の3位。首位とは6ゲーム差。近年に無い好成績だが、戦力から見て妥当なところであろう。とはいえ、過去3年の野村監督時代も前半は健闘していた事を考えれば、楽観は出来ない。開幕7連勝に始まる快進撃と6月の8連敗を経て、今に至るわけだが、連勝も連敗も大差の試合は少ない。極端に良かったり悪かったりしなくても連勝や連敗は十分にありうるのだ。怖いねえ。

     昨年と比較すると、目立つのは先発ピッチャーである。春先の異常な好調時を置いて、現段階だけ見ても素晴らしく良い。井川、ムーア、藪は文句なし。谷中、星野、安藤、川尻あるいはカーライル、ハンセル、横田、福原から2人選べば良いのだから、投手陣が崩壊することはあるまい。抑えのバルデスも素晴らしい。去年の成本も良かったが、それ以上に良い。問題は、中継ぎである。金沢は良いとしても、あとはさっぱりである。あまり評価されていないが、葛西、伊藤、遠山、西川等で凌いでいた昨年までの中継ぎ陣は素晴らしかった。簡単に崩れないで、惜敗とたまに起こる逆転勝ちを演出する美学があった。現時点の調子がどうだか良く分からないが、葛西と成本で中継ぎをするわけにはいかないのだろうか?

     あとは打線。チーム打率は期待以上に良いが、得点力はイマイチというところか。今岡は素晴らしく良いし、檜山、浜中、矢野も昨年より良い。好不調の波が大きいアリアス、ホワイトの両外人は使い方が難しいが、昨年に比べれば、遥かに良い。ただ、ホワイトとエバンスを入れ替えるタイミングはあったかなぁという気はする。あとは、少ししか出ていないのに未だに盗塁王確実と思える赤星が戻ってきて、片岡がもう少し打てばいいのだが、このあたりは好調な選手をころころ入れ替えて使うべきだろう。打順よりも誰を使うかの方が問題だと思う。あと、今岡がセカンドしかしないのなら、上坂はショートの練習すればいいのになあと思う。

     星野監督については良く分からない。采配は良くも悪くも無いと思うし、精神的な要素がどの程度影響するのか謎である。監督の交代は何らかのきっかけを与える事になりうると思うが、たとえ今年優勝したとしても、星野ー○、野村ーXとは思わない。西武黄金時代の名将とされる森監督が横浜でこれだけ苦しんでいる事実を考えれば、監督の力なんてあてにならないと思える。

     

  • サッカー(2002/6/30)

     ワールドカップが終わったところで、自分なりに総括してみる。多かれ少なかれ大多数の日本人にとって、これまでで最も関心を注いだサッカーの大会だったろう。もちろん私もそうだ。ずっとNumberの記事をチェックしているのに加えて、ガイドブックや予想雑誌で予習を行った。開幕戦の2日前には、予選リーグから決勝に至るまでの全試合の勝敗、得点予想をした。

     今、決勝を見終わったところで思い返されるのは、チャンピオンズリーグの決勝、レアル対レバークーゼンだ。半分寝ていたが、レバークーゼンはすばらしかった。ノイビルやバラックが攻め上がり、ルシオが得点を取ったが敗れた。この攻撃陣のいるドイツは意外に強いのではないかと思った。しかし、私の予想は@クロアチアAアルゼンチンBポルトガルCフランス。誰も注目してないフランス大会の3位を優勝に据え個性を出し、あとは比較的順当な予想をしたつもりだった。見事に4チームとも予選リーグ敗退である。ちなみに予想はブラジル、ドイツともベスト8だった。とはいえ、大多数のサッカー通が同程度のダメ予想をしていたわけだから、仕方ないとも言える。日本についてはロシアに勝ち、ベルギーとチュニジアに引き分け、ブラジルに負けてベスト16という予想だったからまあまあか。

     実際にリアルタイムで見たのは全64試合中、34試合。スカパーを持ってない人間としてはほぼ完璧と言えよう。印象に残った試合についての短評を以下に。

    [ドイツ8-0サウジアラビア]

     序盤こそなんとか持ちこたえていたものの、20分すぎから一方的なドイツの得点ショー。しかもすべてが美しい得点で、サウジのキーパーには責任なし。守ってカウンターから組織的な攻撃のチームに脱却中の戦術が裏目にでたというところか。体格で負けていてもボールを持った選手にプレッシャーを掛けないと悲惨な目にあうという教訓。普通、前半4−0だと、最終的には5−1くらいにおさまりそうだけど、8−0になるところが、勤勉でクールなドイツの個性というところか。基本的に0−0の接戦よりもこっちのほうが楽しめる。途中で剃ってしまったが、ツィーゲの太モヒカンにはびっくり。かっこわるーい。

    [アルゼンチン1-0ナイジェリア]

     まずウエストの髪型には度肝を抜かれた。頭の上に草が2本生えている。個性的な髪型は色々いるが、彼がチャンピオンだ。バティストゥータの勝負強さで1点だけで勝つあたり、結局アルゼンチンの優勝なのかなあという漠然とした予感を感じた。

    [イングランド1-1スウェーデン]

     スウェーデンはアメリカ大会で見て好きになった国。ケネット・アンデションがいないのは残念だが、ラーションがいた。でもソバージュと白いヘアバンドからスキンヘッドに。落差がでかい。前半見てイングランドが順当に勝ってしまうのかと思ったが、後半はバテバテ。決定力さえあれば大差でスウェーデンが勝てたであろうに。残念。

    [イタリア2-0エクアドル]

     ディフェンダーを吹き飛ばすヴィエリ。完璧とは思わなかったがきっちり守ってイタリア完勝。結局波乱は開幕戦だけで、アルゼンチンーイタリアの決勝になるのかなあと思った。おそらく誰もが。

    [日本2-2ベルギー]

     ヴィルモッツのビューティフルゴールが決まり、かなり悲観的になったすぐ後、鈴木のゴールで同点に。すばらしい。稲本ゴール。いやあ最高。でもオフサイドトラップ失敗。同点。ワールドカップ前の宿題が消化しきれていないとも言えるし、ベルギーがしっかり研究していたとも言える。稲本の幻のゴールはすばらしいが、やっぱりファールである。審判の笛は違うプレーに対して吹かれたようだが、相手の足をブロックしてはいけない。それより終了直前PKをとられなかった事を喜ぶべし。決定力が不足しているが、2点も取って引き分けたというのは予想以上の収穫だった。

    [ドイツ1−1アイルランド]

     予選リーグのベストゲーム。特に後半は感動的である。初戦ですばらしい攻撃を見せたドイツが、先制して守りを固める。ドイツのディフェンダーもカーンも良い出来だった。しかし見事な攻撃が何度止められてもアイルランドは全くくじけない。ペースを変えたりふてくされたりしない。そして最後の最後でロビー・キーンの同点ゴール。こういうの大好き。

    [日本1−0ロシア]

     最大の山場で見事に勝った。稲本は見事である。ただし、ほとんど枠にシュートを撃ってないのに勝てたというのは奇跡的である。面白いようにプレスが効いて攻めまくった前半の終盤に枠内シュートが撃てないというのは大きな問題だったと思う。

    [日本2-0チュニジア]

     前半0−0で後半入れ替えた2人で1ゴール1アシストという結果は完璧な采配と言える。波乱続出の中、期待と予想を裏切らなかった予選リーグの戦いには十分満足。

    [韓国1−0ポルトガル]

     11人あるいは10人のポルトガルを完全に押さえ込むディフェンス。美しいゴール。後半のなかばまでの韓国はめちゃくちゃ強いと思った。ところが、ポルトガルが9人になってからが問題。2バックがハーフウェーラインまで上がってきて強引に攻め込むポルトガルを止められない。2人も多いのにちゃんと勝負になってしまう。時間が無くなって、前線に放り込むだけのサッカーを見下す風潮があるが、こういう試合を見るとどうも納得いかない。最初からこういうサッカーをすれば、4、5点取れるのではないか?どんなに組織を固めても完璧に守れるほど強いチームなんて存在しないと思う。

    [スペイン1−1アイルランド]

     毎度、毎度早い時間に先制されてしまうのがアイルランドの問題だが、この0−1のアイルランドの攻めがたまらなく魅力的である。そして1度PKを外しながら、最後にまたPKをもらって追いつく。見事だ。でも両チームとももうちょいシュート力があれば、もっと大量点の楽しい試合になったと思う。スペインではプジョルの運動量が印象的。PK戦はどっちも弱そうだった。結果は残念。

    [トルコ1-0日本]

     メンバーが変わっていたのには驚いたが、それが敗因とも言い切れない。パスミスが目立ちいらいらしたが、アレックスを入れなければ、あの惜しいフリーキックも無かっただろう。結局、あれが入る運が無かった、または幸運が無くても勝つだけの力が足りなかったというところ。この試合のトルコはあんまり良いチームには見えなかった。

    [韓国2−1イタリア]

     これが私のベストゲーム。ユニフォームを引っ張られたままジャンプしてゴールを決めるヴィエリはすごい。イタリアに渡り合えるほどの組織を作り上げた韓国も、ヴィエリを作るのは不可能だろう。FWばかりにして攻めまくる韓国のサッカーはすばらしく魅力的に見えた。ぎりぎりで追いつき、最後はPKを外したアン・ジョンファンが決める。感動した。トッティの退場はミスジャッジかもしれないが、あれをPKに取ったとしてもミスジャッジだろう。イタリアは審判のせいで負けたのではない。ヴィエリのシュートが右足だったから負けたのだ。

    [韓国0-0スペイン]

     両者とも攻めるが、点が入らない。決勝トーナメントの得点の入らなさを象徴するゲーム。イタリアは審判のせいとは言えないが、スペインは審判に泣かされたと言える。だけど、得点チャンスはもっとあった。それを決められないところに問題があると言える。PK戦については、全員が決めた韓国が立派であると同時に、PK戦で連勝などというつまらない事にならなくて良かったと思う。

    [トルコ1−0セネガル]

     日本戦と違い、この試合のトルコは見事にパスがつながり、美しい攻撃を仕掛ける。だけど、フィニッシュが全然ダメ。対するセネガルがスウェーデン戦と同様、個人のテクニックでチャンスを作るが決められない。トルコにディウフがいたらめちゃくちゃ強いチームができるかもしれない。いきなりファンになったトルコが勝って良かった。

    [ブラジル1−0トルコ]

     ブラジル相手でも、ボールをキープしてドリブル。切り返してパスをつなぐ。シュートレンジに入ったところで、シュートが撃てない。すごく惜しい。カウンターサッカーのブラジルは効率よくシュートを量産するが、結局取ったのは1点だけ。3R以外は極度の決定力不足。むしろシュートコースをつぶしたディフェンスを評価すべきか。ルシオは攻めが好きと言うより、止まれないからそのまま走っているという感じ。

    [トルコ3−2韓国]

     決勝トーナメントのいらいらが解消されて、点が入る楽しい試合。美しい攻撃の形から点がとれたわけでは無いが、ハカン・シュキル、イルハンの見事なコンビが出来上がった。布陣を変えてミスをして負けたあたりは日本と似てるが、どうせ負けるなら0−1より2−3の方が全然良い。明らかに怪我をしているリュストゥを交代させなかったのは名采配だったと言えるのかどうか?

    [ブラジル2-0ドイツ]

     戦っているうちにどんどんブラジルの守備陣が良くなってきたのか?高さで勝るドイツがコーナーキックを山ほど手に入れりゃあ当然ドイツが勝つはずだが、全然チャンスにもならない。毎度おなじみリバウド、ロナウドは誰も止められない。カーンは良く2点で抑えたというとこだろう。

    [その他]

     1点も取れていないが、フランスの枠に当たったシュートは見事なモノが多かった。チームとしてダメというより、かなり運が悪かったと見るべきか。

     アイルランドのホランド(カメルーン戦)とウルグアイのロドリゲス(デンマーク戦)のミドルシュートは美しい。ロベカルの超直球フリーキック(中国戦)は恐ろしい。

     ベッカムのコーナーキックとフリーキックはすべて的確である。ただし、騒ぎすぎ。今回のイングランドで評価すべきはディフェンダー陣である。

     判定がどうこうはともかく、完璧に見えたイタリアに勝ったクロアチアは素晴らしい。何であとの2試合に負けるのか?

     アン・ジョンファンのショートトラックポーズには不快感。恨みの表現は見たくない。

     スペイン対南アフリカの裏でスロベニア対パラグアイの情報が入るのはなかなか面白かった。2試合合わせると、後半開始頃、圧倒的に有利に立った南アフリカが、大逆転をくらった。

     ドイツに負けたパラグアイ、アメリカとも、内容的には悪くない。戦力差はほんの少しだろう。

     ブラジルに一番肉薄したのはベルギーかもしれない。ヴィルモッツのゴール取り消しこそ誤審だし、見事にブラジルの攻めを押さえていた。

     韓国のサポーターはすごかったが、だからといって12人目の選手は言いすぎだろう。開催国である事とか政治的なモノがゲームに大きく影響してるとは思えない。思いたくない。


    M2.GIF - 541BYTES